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Columnシリーズ 1/3 建設マニフェスト・残土の基礎知識

建設マニフェストの書き方を、記入見本でやさしく解説

公開日:2026年10月29日 最終更新日:2026年10月29日
執筆:阪神舗材株式会社(代表取締役 仁川 孝弘)

この記事のポイント

マニフェストとは?誰が書くの?

マニフェスト(産業廃棄物管理票)は、工事で出た産業廃棄物の処理を業者に任せるときに、廃棄物と一緒に渡す伝票です。運搬・処分が終わるたびに控えが戻ってくるので、「頼んだ廃棄物が最後まで正しく処理されたか」を自分で確かめられます。

建設工事では「元請業者」が書きます。建設工事で出る廃棄物は、法律上、元請業者が排出事業者(※廃棄物を出した責任を負う会社)になります。下請の担当者が現場で記入・手渡しをする場合でも、排出事業者の欄は元請の名前です。

アスファルトガラ・コンクリートガラ、建設汚泥、木くず、廃プラスチックなどを処分に出すときに必要です。量が少なくても省略できません。一方、残土(建設発生土)は廃棄物ではないのでマニフェストは不要です(くわしくは③ 残土にマニフェストは必要?)。

書く前に用意するもの

記入見本:どの欄に何を書く?

実際の建設系マニフェスト(A票)に、アスファルトガラ4tを処分施設へ運ぶ場合の記入例を書き込みました。オレンジの番号は、下の表の番号と対応しています。青い字が記入するところ、青い丸はあてはまる番号に○を付けるところです。

※画像は横にスクロールできます。押すと拡大して開きます。

図1 マニフェスト(A票)の記入例:舗装補修工事でアスファルトガラ(アスコンがら)4tを出す場合
図1 マニフェスト(A票)の記入例:舗装補修工事でアスファルトガラ(アスコンがら)4tを出す場合 → 画像を拡大して見る
※白紙の建設系廃棄物マニフェスト(A票)を当社で撮影し、記入例を書き加えたものです。会社名・住所・電話番号はすべて架空です。交付番号は伏せています。
番号欄書き方
1交付年月日廃棄物を運搬業者に引き渡す日。マニフェストは引渡しと同時に渡します。
2交付番号用紙に印刷されている番号。書き込む必要はありません。
3整理番号自社の管理用(任意)。工事番号などを書くと後で探しやすくなります。
4交付担当者実際にマニフェストを渡した人の所属・氏名。
5排出事業者元請業者の住所・氏名又は名称・電話番号。
6事業場(作業所)本社ではなく工事現場の所在地と名称(工事名)、現場の電話番号。
7産業廃棄物の種類・数量あてはまる品目に○を付けて、その横の数量欄に量を書きます。単位(t・kg・m³・ℓ)にも○。アスファルトガラは「02 アスコンがら」、コンクリートガラは「01 コンクリートがら」です。種類ごとに1部が基本です。
8形状ガラは「1 固形状」に○。
9荷姿ダンプの荷台にそのまま積むなら「1 バラ」に○。
10最終処分の場所(予定)委託契約書に書いてあれば「1 委託契約書記載のとおり」に○。書いていなければ「2 当欄記載のとおり」に○を付けて、所在地・名称を書きます。
11運搬受託者(収集運搬業者)(1)契約した収集運搬業者の住所・名称・電話番号(許可証どおりの名称)。積替え・保管の有無に○。車両番号・車種は運搬業者に確認して書きます。
12運搬先の事業場ガラを運び込む処分施設の所在地・名称・電話番号(処分業者の本社ではありません)。処分方法は契約どおりに○(ガラなら「3 破砕」など)。
13処分受託者(処分業者)契約した処分業者の住所・名称・電話番号。
14使わない欄運搬業者が1社だけなら「運搬受託者(2)」、途中で積み替え・保管をしないなら「積替え又は保管」に斜線を引きます。
15照合・確認日B2・D・E票などが戻ってきたら、A票と照らし合わせた日付を書き、検印またはサインをします。
16運搬の受託・処分の受託など運搬業者・処分業者が書く欄です。排出事業者は書きません。
書かない欄は斜線で消すのが基本です。空欄のままだと、あとから書き足されるおそれがあるためです。用紙の濃い青で塗られた部分は、その票では記入不要の項目です。「中間処理産業廃棄物」の欄は、処分業者が中間処理のあとに出す2次マニフェストのときに使う欄で、現場から出すときは通常使いません。
公式

実物の用紙で見たい方は:公式の記入例(PDF)

建設系廃棄物マニフェストの販売元「建設マニフェスト販売センター」も、記入例を公開しています。欄ごとのくわしい説明はこちらもあわせてご覧ください。

公式の記入例を開く(外部サイト)→

欄ごとのよくある質問:建設マニフェスト販売センター「よくある質問(記入方法)」

7枚つづりの流れ:どの票がいつ戻ってくる?

建設系のマニフェストはA・B1・B2・C1・C2・D・Eの7枚つづりです。廃棄物と一緒に業者の間を回り、仕事が1つ終わるたびに、排出事業者のもとへ1枚ずつ戻ってきます。

排出事業者元請業者
→
収集運搬業者ダンプで運ぶ
→
処分業者破砕・再生など
  1. 1

    交付A

    排出事業者(元請)

    7枚つづりに記入し、ガラなどの引渡しと同時に運搬業者へ渡す。A票を切り離して手元に残す。

  2. 2

    運搬・受け渡しB1

    運搬業者 → 処分業者

    運搬業者が処分施設へ運ぶ。処分業者が受け取りのサインをして、B1・B2票を運搬業者に返す。

  3. 3

    運搬終了の報告B2

    運搬業者 → 排出事業者

    運搬が終わってから10日以内にB2票を排出事業者へ送る(B1票は運搬業者の控え)。

  4. 4

    処分終了の報告D

    処分業者 → 排出事業者

    中間処理(破砕など)が終わってから10日以内にD票を排出事業者へ、C2票を運搬業者へ送る(C1票は処分業者の控え)。

  5. 5

    最終処分終了の報告E

    処分業者 → 排出事業者

    最終処分(再生・埋立など)の終了を確認してから10日以内にE票を排出事業者へ送る。

  6. 6

    照合・保存保存

    排出事業者(元請)

    戻ってきたB2・D・E票をA票と照らし合わせ、5年間保存する。

票最後に持つ人役割
A票排出事業者交付したときの控え。5年保存
B1票運搬業者運搬業者の控え
B2票排出事業者運搬が終わった報告。5年保存
C1票処分業者処分業者の控え
C2票運搬業者処分が終わったことを運搬業者に知らせる
D票排出事業者処分(中間処理)が終わった報告。5年保存
E票排出事業者最終処分が終わった報告。5年保存

期限と保存:戻ってこないときは?

排出事業者がいちばん気をつけたいのは、戻ってくるはずの票がきちんと戻ってきたかです。期限は交付した日から数えます。

  1. 0日
    交付

    廃棄物の引渡しと同時にマニフェストを渡す

  2. 90日
    B2票・D票の期限

    この日までに戻らなければ要確認(特別管理産業廃棄物は60日)

  3. 180日
    E票の期限

    最終処分が終わった報告の期限

  4. 期限+30日
    措置内容等報告書

    期限までに戻らないときは、処理の状況を確かめて措置を取り、30日以内に都道府県(政令市など)へ報告

  5. 毎年6月30日
    交付等状況報告書

    前年度(4月〜3月)に交付したマニフェストの状況を報告(紙のマニフェストの場合)

  6. 5年
    保存

    A・B2・D・E票を5年間保存

B2・D・E票が期限までに戻ってこないときは、そのままにせず、運搬業者・処分業者に処理の状況を問い合わせてください。必要な措置を取ったうえで、期限から30日以内に「措置内容等報告書」を、排出事業場のある都道府県(大阪市・堺市など政令市・中核市はその市)に出します。

戻ってきた票はA票と一緒に綴じておき、現場ごと・月ごとに「戻ったか」を確認できる一覧(台帳)を作っておくと、確認漏れを防げます。

よくある間違い7つ

PDF

記入見本とチェックリストを1枚にまとめました(無料)

事務所に貼る・新人さんに渡す・社内で回覧するのにお使いください。A4・1枚。

PDFを開く(印刷・保存できます)→

電子マニフェストという方法も

紙の代わりに、インターネット上の仕組み(JWNET)で登録する電子マニフェストもあります。運搬業者・処分業者も電子マニフェストに加入している必要がありますが、紙の保存や毎年の交付等状況報告書が不要になります。排出事業者は、引き渡してから3日以内(土日祝などを除く)に登録します。

守らないとどうなる?

マニフェストを渡さない、書くべきことを書かない、うその内容を書く、5年間保存しない――といった違反には、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金があります。また、許可のない業者に処理を任せると、より重い罰則(5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方)の対象になります。契約する業者の許可は、必ず確認しましょう。

残土・ガラの受入先探しは、阪神舗材にご相談ください

阪神舗材株式会社は、関西一円(大阪・兵庫・京都・奈良・滋賀・和歌山)と福井県で、道路舗装資材の販売と、残土・ガラの受入先のご案内を行っている専門商社です。「現場から近い受入先が分からない」「急に出たガラの行き先を探したい」というときは、お気軽にお電話ください。

なお、委託契約とマニフェストは、排出事業者様と運搬業者様・処分業者様との間で直接交わすものです。当社は受入先のご案内と、段取りのお手伝いをします。

よくあるご質問

建設工事のマニフェストは誰が書きますか?

元請業者が排出事業者として交付します。下請の担当者が現場で記入・手渡しをする場合でも、排出事業者の欄には元請業者の名称を書きます。

マニフェストはいつ渡せばよいですか?

廃棄物を運搬業者に引き渡すときに、引渡しと同時に渡します。運んだあとでまとめて交付するのは誤りです。

マニフェストの保存期間は何年ですか?

排出事業者は、A票と、戻ってきたB2票・D票・E票を5年間保存します。

B2票・D票・E票はいつまでに戻ってきますか?

B2票とD票は交付から90日以内(特別管理産業廃棄物は60日以内)、E票は180日以内が期限です。戻ってこないときは業者に状況を確かめ、期限から30日以内に措置内容等報告書を都道府県(政令市など)に提出します。

書かない欄はどうすればよいですか?

空欄のままにせず、斜線を引いて消すのが基本です。運搬・処分の受託欄は、運搬業者・処分業者が記入します。

残土を出すときもマニフェストは必要ですか?

残土(建設発生土)は廃棄物ではないため、マニフェストは不要です。ただし、ガラやゴミが混じったものや泥状のもの(建設汚泥)は産業廃棄物として扱われることがあります。

残土・ガラの受入先探し、資材の手配は阪神舗材へ

ご相談・お見積り無料/平日 9:00〜17:30(夜間のご相談も受付)

090-2030-2564

シリーズ:建設マニフェスト・残土の基礎知識

① 建設マニフェストの書き方(記入見本つき)(この記事)② アスファルトガラ・コンクリートガラの記入例③ 残土にマニフェストは必要?

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